消費税をざっくり概算する公式

以下の記事で消費税についての内容を取りあげました。記事の中で、外注費を除く“人件費には消費税がかからない”ということを紹介しましたが、ここでは、消費税をざっくり計算する公式を紹介したいと思います。
経営計画の段階で消費税の概算額が頭に入っているとお店の運営がスムーズに回ります。何気に重要な公式になりますので、覚えておいて間違いなく損は無い公式といえるでしょう。
消費税をざっくり概算する公式
消費税の概算額
= 粗利益 ×(労働分配率% + 利益率%)×消費税率10%(円)
粗利益=売上ー原価(いわゆるFLRの“F”の数値)から算出できますが、粗利益からその他のLRを含む諸経費等を控除すれば、最終的な利益が残ります(上記公式の利益率=売上に対するパーセンテージ)。
ここで注意する点は、利益に対して消費税を計算するものだと思いがちですが、先述の記事のとおり、“人件費には消費税がかからない”ことになるため、
消費税を算出( 受け取った消費税(売上)-支払った消費税(費用) )する場合、支払った消費税の中に人件費分は入らず、その点を考慮する必要がでてきます。上記公式の労働分配率はその点を考慮した公式になっているというわけです。
労働分配率とは、粗利益に対する人件費の割合(人件費/粗利益)を示す指標です。つまり、粗利益の何%を人件費に回しているかの割合になります。この費用は、消費税として支出した費用に含まれない(※外注費を除く点に注意)ため、上記公式でその分を考慮していることになります。
なお、この労働分配率には“不変の法則”があります。それは、労働分配率はどの業種においても、おおむね“40~60%”におさまるようになっていることです。ちなみに、飲食店は55%前後といわれています。もちろん例外はありますが、ぜひとも覚えておきたい数字です。
それではここで、上記労働分配率を公式に当てはめ、消費税額の具体例を計算してみます。実際の労働分配率はお店の粗利益と人件費から算出してみてください。
【消費税額シミュレーション】
粗利益:3,000万円
労働分配率:55%
利益率:15%
消費税率:10%
消費税の概算額=3,000×(55%+15%)×10%=210万円
このように、粗利益・労働分配率・利益率を事前にシミュレーションすることにより、消費税の概算額を簡単に求めることができます。
しかし、消費税の概算において人件費を考慮せず、単純に利益に対して10%の消費税がかかるものと考えていた場合(ここでは粗利率60%と考え、売上を5,000万円(3,000/60%)として想定)、
(誤)消費税概算= 5,000(売上)×15%(利益率)×10%(消費税率)=75万円
となり、実際の消費税額との乖離が大きく、資金繰りにモロに影響することになりかねません。ぜひとも上記公式を使い、消費税の概算額をパッと出せるようにしておきたいところです。
前進クリエイティブ行政書士事務所


