お店が儲かるためには、この知識が強力です。④

下記記事の続編として、今回の記事では限界利益とはどのようなものか?を具体的な数字をもって紹介します。
限界利益は単純な話
具体的に「限界利益はどのようなものか?」をひとつの商品で見ていきます。
ここでは「ひとつの商品だけ」を考えて、話をシンプルにしています。
シンプルに考えることにより、限界利益が単純なものであることに気付くことができます。
たとえば、あるメニュー(Aメニュー)の価格が500円だとします。
Aメニューの原材料費(=変動費)は200円です。
Aメニューがひとつ売れた場合の利益はどうなるか?
500円-200円=300円が利益になります。
ごく単純な話ですよね。
そして、この利益のことを限界利益といいます。
単純な話ですが、非常に重要なポイントとなります。
この単純な計算を、前記事(限界利益の仕組み(=基礎の式))の⑤式に当てはめて考えてみると、
売上-変動費=固定費+利益(←限界利益)・・・⑤
500円-200円=300円(←限界利益)
つまり、「限界利益とは、粗利(粗利益)と同等の意味」であることが導きだされます。
厳密にいうと全く同じ意味になるわけではないのですが、飲食店の場合、「粗利=限界利益」とシンプルに考えることができるというわけです。
これを踏まえると、費用の振り分けは以下のとおりとなります。
- Aメニュー価格 :500円・・・(売上単価)
- 原材料費 :200円・・・(変動費)
- 粗利(粗利益) :300円・・・(1個当たりの限界利益)
このAメニュー1個当たりの限界利益(粗利)を積み上げることにより、変動費以外の費用、つまり固定費を支払うことができる限界利益となっていくわけです。
たとえば、固定費である家賃が30万円の場合、Aメニューをいくつ売れば、家賃を支払える限界利益になるか?を見てみます。
その計算は単純に、固定費(店舗賃料30万円)を1個当たりの限界利益(300円)で割るだけです。
30万円/300円=1,000個となります。
つまり、1個当たり300円の限界利益を1,000個積み上げることができれば店舗賃料を支払える限界利益に到達することになります。
この計算の限界利益は、固定費だけをカバーしている状態なので利益はゼロです。
これを前記事(限界利益の仕組み(=基礎の式))の④式に当てはめると、
限界利益=固定費+利益・・・④(ここでは利益=0なので)
限界利益=固定費 となります。
この状態の売上を「損益分岐点売上」といいます。
いわゆる収支(限界利益と固定費)がトントンの状態の売上です。
損益分岐点売上を超えれば、限界利益が固定費を上回り、そこから利益のステージに移行されることになります。
つまり、上記のAメニューでいえば、1,000個を超えるごと(1,001個~)に利益(300円)が上積みされていくということですね。
逆に、1,000個に届かなければ店舗賃料(固定費)を支払うための限界利益に到達できず、赤字になることを意味します。
ちなみにこれは限界利益だけを見ていますが、損益分岐点売上はいくらになるでしょうか。
売上を見る場合は、前記事(限界利益の仕組み(=基礎の式))の③式のとおり変動費も考慮することになります。
売上=変動費+限界利益・・・③
=(200円×1,000個)+(300円×1,000個)
=50万円
これが損益分岐点売上となります。
また、売上は単純にメニュー価格×個数となるため、500円×1,000個=50万円と計算することができます。
つまり、50万円の売上で30万円の店舗賃料を支払えることになります。
これを各項目で見ると下記のとおりとなります。(※あくまでシンプルに考えるためのシミュレーション値となります。)
- Aメニュー価格 :500円・・・(売上単価)
- 原材料費 :200円・・・(変動費)
- 粗利(粗利益) :300円・・・(1個当たりの限界利益)
- 店舗賃料 :30万円・・・(固定費)
- 売上 :50万円・・・(損益分岐点売上)
これだけのことですが、経営において非常に重要な要素を導くことができました。
あとは、限界利益の基礎の式をちょこっといじっていくだけで、簡単な数式をもってさまざまな経営に活かせる分析ができるようになります。
次回以降、経営においてさらに使える限界利益ネタを紹介していきます。
前進クリエイティブ行政書士事務所

